VOICE学ぶことの意味を教えてくれた統計検定

定年退職後に統計検定1級の受験を開始、合格まで6年かかりました。
高校の看護専攻科で統計を教えていたことがあり、統計学の重要性を感じていましたが、自分が勉強して筆記試験を受けるのは久しぶりのことでした。
統計の本を買い込み、ネットでも調べて勉強しましたが、理解が深まらず苦戦しました。統計応用に合格できず諦めかけていましたが、高校生向けの教材を考えるようになってからモチベーションが上がりました。分かりやすい例を考えたり、実験したり、どうしたら生徒に分かるか考えることが、自分の理解を深めさせたのです。
専攻科向けの教材をRマークダウンで作成しました。高校生の理解を深めるには、シミュレーションが有効と考えたからですが、自分の理解を深めるのにも役立ちました。モデルを設定し、シミュレーションを行うことで理解が深まったと思います。過去問も演習しましたが、理論だけでは実感が乏しいので、シミュレーションして確かめるようにしました。
ある段階まで理解が深まると、別々に理解していたものが1つにつながって見え始めました。学んだことが根っこでつながりだすと、学習がドリルではなく発見と感動に変わり、学習が面白くなりました。数学の勉強と同じで、基礎・基本が身に付くというのは、こういうことかもしれません。数学教員を40年もしていて今頃になって気づくのは恥ずかしいことですが、自分で新しいことを学ぶようになって初めて気づくことであるようです。
学び直しと言われますが、統計検定の勉強から得たものは知識だけではありません。困難な壁を乗り越え成長する喜び、学ぶということが人間にとってどのような精神的営みであるか、学ぶことの意味をあらためて知ることができました。

PBT方式試験

統計検定1級

「統計数理」「統計応用」

次回検定 2025年1116日(日)

CBT方式試験

統計検定準1級〜4級
調査士系・データサイエンス(DS)系