VOICE実務に必要な統計学はここにある

現在,私は,政策マーケティング・リサーチ・チーム(MRT)という部署で,大阪府政の重要課題について,民間のマーケティング手法を用いて府民のニーズをあぶり出し,政策の創造を進める業務を担当している。MRTは,平成20年3月に発足した自治体初の政策に関するマーケティング専任チームである。
チームで年間30件程度の調査を行い,分析レポートを執筆・公表しているが,まさに年がら年中統計学を使っているといって過言でない。私はこの業務を担当して3年目だが,着任当初は統計学の理解は皆無に近かった。しかしながら,上司,先輩,同僚の手ほどきを受け,また,チームに蓄積されたノウハウを吸収し,量をこなしていくうちに,それなりの理解に達してきた。業務で使っているので,多少の自信もある。せっかく身に付けた貴重な能力について,何か資格を取れないかと考えていたところ出会ったのがこの2級の検定であった。
2級の出題範囲は,相関分析,t検定,分散分析,回帰分析,カイ2乗検定等々まさにマーケティングに必要な基礎的な手法がほぼ網羅されている。統計学は難しい。漫画やイラストによる入門書,学術書,高校時代の数学の教科書等,あらゆる角度から攻めても十分に理解できないことがある。しかしながら,2級の問題とその選択肢を読めば,ここに統計学の適用場面や判断基準が非常に簡潔にわかりやすくまとまっていると感じることが多々あった。
統計検定2級。その出題範囲は文系理系ひととおりの応用分野をカバーしている。事務系技術系の職種を問わず,仕事で統計学を使う実務家諸氏には,その能力の客観評価,知識の整理,統計学の世界の相場観の共有の点から大いに関心を持っていただきたいと思う。

PBT方式試験

統計検定1級

「統計数理」「統計応用」

次回検定 2025年1116日(日)

CBT方式試験

統計検定準1級〜4級
調査士系・データサイエンス(DS)系