実施趣旨

近年、官民を問わず合理的な証拠(evidence)が重要視される時代となってきました。政府では政策の決定や施策の評価に、民間では経営戦略の立案や商品の企画・開発に多くのデータが活用されています。政府等によって作成される公的統計は政策運営や意思決定に重要な統計ですが、企業等が自らの費用で市場調査、世論調査等によりデータを入手する動きがこれまで以上に活発化しています。さらに、情報技術の進展とともにビッグデータの有用な活用に取り組む動きが加速しています。
公的統計の作成においても大きな変化があります。「競争の導入による公共サービスの改革に関する法律」(公共サービス改革法)が統計作成にも適用され、拡大しています。以前から公的統計の作成において部分的に民間委託が行われていましたが、今後はさらに、民間調査機関に求められる役割は大きくなると見込まれます。
また、多様で大量のデータをいかに効果的に解析し企業経営に活かすかが、企業活動の成否を大きく左右するポイントであると強く認識されるようになってきました。データ・サイエンティスト(Data Scientist)は今世紀で最も魅力的な(sexy)職業とさえ言われています。
統計・データから有効な情報を引き出すためには、質の高い統計・データをいかに入手できるかが決め手です。 統計・データの品質は、(1)調査を適切に企画・設計し、運営体制を整える、(2)調査の工程を的確に管理・実行する、(3)優秀な調査員を確保・指導・監督する、(4)調査結果の取りまとめに専門的知識を持つ、ことによって担保されます。こうした能力を適切に評価するための基準は、正確な統計の作成・データの入手において欠かせぬものといえます。
統計検定 専門統計調査士は、調査の企画・管理、ならびにデータの高度利用の業務に携わる上で必要とされる、調査企画、調査票作成、標本設計、調査の指導、調査結果の集計・分析、データの利活用の手法等に関する基本的知識と能力を評価する検定試験です。 統計検定 専門統計調査士の合格者は、広く調査の品質の維持・向上に貢献できるのみならず、個人にとって、
(ア)学習の過程で有用な知識を整理して獲得できる
(イ)調査プロジェクトの実務上の能力を有すると社内外から客観的に評価される
(ウ)獲得した専門的知見と能力は調査にとどまることなく、データ解析等の関連する幅広い分野で高く評価され活用される
こととなり、社会人としての高度な専門知識・能力を有していることが認定されます。また、合格者を抱える組織にとっても、調査を実施する組織能力および調査データの解析力が評価され、調査受託の際のアピールポイントになる、等の効果が期待されます。

※2022年以降の試験について

統計検定1級以外の紙媒体を利用した従来の試験(PBT方式試験)は2021年をもって終了し、CBT方式試験に移行いたします。

試験内容

統計検定2級合格程度の専門知識に加えて、社会・経済で広く利用される統計や各種の調査データの作成過程、および利用上の留意点などに関する総合的な知識水準を評価します。

  • 調査の企画・運営
  • 調査の実施と指導
  • 調査データの利活用の手法
出題形式 5肢選択問題
問題数 40問
試験時間 90分
合格水準 100点満点で、65点以上
出題範囲 統計検定 専門統計調査士出題範囲表

※CBT方式試験の開始日:2020年11月26日(水)

専門統計調査士認定までの経過措置について

専門統計調査士の認定には、統計調査士および専門統計調査士の合格が必要です。
専門統計調査士にのみ合格した場合、経過措置として試験合格の有効期間内に統計調査士に合格すれば専門統計調査士認定の条件を満たし、認定証を発行します。同様に統計調査士にのみ合格した場合、試験合格の有効期間内に専門統計調査士に合格すれば専門統計調査士認定の条件を満たし、認定証を発行します。経過措置は4年(試験合格の有効期間5年間)です。
詳しくは下記をご確認ください。

統計検定 専門統計調査士認定までの経過措置について

※2020年のPBT方式試験中止にともない、統計検定1級および統計検定 専門統計調査士の経過措置は1年間延長いたします。
    2020年と2021年の試験について(再掲載および訂正)

電卓の使用について

持ち込み可能な電卓

四則演算(+-×÷)や百分率(%)、平方根(√)の計算ができる普通電卓(一般電卓)または事務用電卓

持ち込み不可の電卓

上記の電卓を超える計算機能を持つ金融電卓や関数電卓、プログラム電卓、グラフ電卓、紙のメモ帳/電子メモパッド付の電卓、電卓機能を持つ携帯端末

※試験会場に持ち込める電卓は1台までとなります。
※試験会場では電卓の貸し出しは行っておりません。
※試験前に電卓の確認を行うことがあります。

受験料

検定種別 統計検定 専門統計調査士
受験料 一般価格  10,000円
学割価格 8,000円

※全て税込み価格です。
※学割の対象者についてはCBT方式試験の運営を行っている株式会社 オデッセイコミュニケーションズの試験要項「学割価格の対象となる学生」にてご確認ください。

オデッセイコミュニケーションズウェブサイトへ 受験申込

試験結果レポート

試験直後に試験結果レポートが提示されます。

合格証・認定証

試験翌月の下旬に合格証と認定証を発送します。

専門統計調査士の認定証

統計検定 統計調査士と統計検定 専門統計調査士の両方の合格者には、日本統計学会が認定する認定証を送付します。

認定証の見本

オープンバッジ

試験日の翌月の第3週目にオープンバッジを発行いたします。

オープンバッジ

対応公式テキスト・問題集

公式テキスト・問題集

PBT方式試験

統計検定1級

「統計数理」「統計応用」

次回検定 2025年1116日(日)

CBT方式試験

統計検定準1級〜4級
調査士系・データサイエンス(DS)系