実施趣旨
急速に進展したデジタル社会では、規模の大小に係わらず多種多様なデータを処理し、目的に応じた問題解決的思考に基づくデータアナリティクス能力が要求されます。統計検定 データサイエンス基礎(DS基礎)ではCBT方式試験の機能を活かし、具体的なデータセットをコンピュータ上に提示して、分析目的に応じて、解析手法を選択し、表計算ソフトExcelによるデータの前処理から解析の実践、出力から必要な情報を適切に読み取り、当初の問題の解決のための解釈を行う一連の能力を評価します。既に学校教育では、プログラミングと統計教育の拡充と必修化による生徒のデータ活用能力の育成を掲げた新学習指導要領が告示され、CBT方式試験による大学入学者選抜試験も実施される可能性が高まっております。
この試験では、新学習指導要領で共通必履修化された数学科と情報科の両科目における「データの分析」・「データの活用」の単元を中心に、大学入試までのレベルを評価します。両科目で扱う身近な課題をデータ処理する能力は社会人に必須のスキルでもあり、本試験の合格により、就職や転職時に自身のデータアナリティクス・スキルを証明できる他、本試験を企業などの社員教育に活用することもできます。
統計検定 データサイエンス基礎(DS基礎)は、データサイエンスとその応用分野を専門とする大学教員と専門実務家により開発された、データの活用力を重視した問題で構成された、生徒や学生、社会人を問わず必要とされるAI・デジタル社会の共通スキルである「データサイエンス基礎」力を評価し、認証するための検定試験です。
試験内容
統計検定 データサイエンス基礎(DS基礎)で評価するキーコンピテンシーをデータアナリティクス基礎とし、
(1)データハンドリング技能
(2)データ解析技能
(3)解析結果の適切な解釈
の3観点を、新学習指導要領(平成29年、30年改訂)に対応した大学入試までの内容構成で出題します。主に高等学校の学習指導要領のうち、数学I「データの分析」、数学B「統計的な推測」、「数学と社会生活」、数学A「場合の数と確率」、数学C「数学的な表現の工夫」、情報I「情報通信ネットワークとデータの活用」、情報II「情報とデータサイエンス」、理数探究基礎および理数探究等が関係します。
具体的な内容
データマネジメント(層別・水準化・変数変換)、データセットマネジメント(欠測値、外れ値処理、データセットの結合や構造化、抽出)、質的データの分析、量的データの分析、記述統計的手法、推測統計的手法、クロス集計分析、相関・回帰分析等
出題の特徴
(1)実際のデータセットを目的に応じてハンドリングし、その結果を問う問題
(2)分析を実行しその結果を問う問題
(3)分析結果を読み取り、文脈に応じた適切な解釈を問う問題
出題形式 | コンピュータ上で表計算ソフトExcelを使って処理した結果を基に、多肢選択や数値・文字入力で問題に答える形式 |
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問題数 | 大問8題(大問1題当たり小問5問程度)、合計小問45問程度 |
試験時間 | 90分 |
合格水準 | 100点満点で、60点以上 |
出題範囲 | 統計検定 データサイエンス基礎出題範囲表 |
※CBT方式試験の開始日:2021年7月13日(火)